視覚を支援する

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音声読み上げソフト

視覚障害者がコンピュータを利用する際に使用する音声読み上げ速度の基礎研究として、視覚障害者の音声認知特性を心理物理的に調査した上で、利用しやすい音声読み上げソフトの開発を行いました。

タクタイルジョグダイヤル(TAJODA)

視覚障害者がコンピュータを使用する際に、音声読み上げ方式では伝達できなかったテキスト以外の情報を触覚デバイスにより伝達し、またジョグダイヤルにより使用者自身が能動的に情報を探索できるようなシステムについて、研究を行いました。

デジタル放送やインターネットの急速な普及により、テキスト、静止画、動画などのマルチメディアコンテンツが広く提供されるようになった現状にあって、情報の受容形態の異なる視覚障害者(全盲、弱視、盲ろうなど)においても、放送や通信などで提供される多様なコンテンツに容易にアクセスでき、それらの情報が理解できるような環境を実現することが急務でした。そこで、視覚障害者が情報を受容する上で、その「代償機能」を積極的に活かすことができ、かつ「学習・訓練」に要する負担が極力少ないようなインタフェースおよびコンテンツ作成技術を構築することを目標として研究を行いました。

超音波眼鏡

聴覚による障害物知覚のメカニズムを参考にし,得られた知見から空間知覚機構を解析して複合現実感に活かし、また、視覚障害者の障害物知覚を妨げない形での障害物の音響提示法を探りました。

障害物知覚

聴覚経験の豊富な視覚障害者は、視覚情報なしに周囲空間を認識出来ることが知られています。この能力を障害物知覚といいます。本研究室では、この能力の起因する要素について、音響現象や知覚現象の側面から調べ、後天的視覚障害者を想定した訓練方法や訓練環境の他、気配提示可能な音響システムへの応用を目指しました。

視覚障害のある人、とりわけ全盲の人の場合、歩行時はもとより、さまざまな場面で音から多くの情報を得ています。物体の大きさ、硬さ、ときには形さえも認識できることもあります。 この「音による空間・イメージ認識」のメカニズムを解明し、「音による空間提示」「音による映像提示」の可能性を模索し、視覚障害者用歩行訓練ツール、さらには、ゲーム等のエンターテイメント分野への活用を目指しています。