発声・構音を支援する

Project > for Speaking

ウェアラブル式人工喉頭

喉頭がん等で声帯を失った患者が、声でコミュニケーションをとるための装置に、電気式人工喉頭があります。電気式人工喉頭は、通常、機器を手で持ち、喉元へ押し当てながら口の形を変えることによって、発声を行います。しかし、機器を手で持って使用するときに片手が塞がってしまうため、ハンズフリー化、ウェアラブル化が多くの患者から求められています。また、電気式人工喉頭によって声に抑揚をつけることが難しかったり、機械音に聞こえてしまう、といった課題もあります。本研究室では、これらの問題を解決するための研究を進めています。

指やペンの位置や動きで操作する
リアルタイム音声生成機

発話に障害を持つ場合の代替手段として、筆談によるコミュニケーションや、機器を使ったテキスト音声合成などがよく用いられます。しかし、声によるコミュニケーションは、文字では書き表すことができない様々な情報を含んでいます。ヒトは、口や舌を巧みに操って、様々な声を作り出します。

本研究室では、この点に着目して、文字やキー入力に頼らず、指やペンで面をなぞって、その動きや位置に応じた音声をリアルタイムに出力することで、様々な声を出せるデバイスを提案し、改良を続けています。この方式のiPhoneアプリ「ゆびで話そう」もリリースされました。